イニエスタは見れず、でもACL観戦でちょっと得した話(下)
イニエスタは見れず、でもACL観戦でちょっと得した話(上)の続き
そうして迎えたACLラウンド16の試合当日。スタメン発表を知った私は愕然とした。イニエスタの名前がなかったのだ。え、マジかよ…。
でも、ベンチにはいる。途中出場を祈るしかなかい。だが、前半は2-1でヴィッセル神戸がリードして折り返した。まずい、このままではイニエスタの出番が来ないのでは…。そう感じたときだった。
前半終了と同時に、なんとイニエスタがロッカールームに下がってしまったのだ。
えっ!!
ハーフタイムに入り、他のベンチメンバーはウォーミングアップを始めたが、そこにイニエスタの姿はなかった。
「あ、これ、今日はイニエスタ出ないな」。そう確信した瞬間だった…(涙)。
「チケット代割引クーポン」の件でスーパー悔しい思いをしたあげく、目当てのイニエスタはまさかの出場なし…。ツイてないの一言では言い表せないものがあった。
でも、試合内容に関しては予想以上に楽しめたので、ここで補足しておきたい。
両クラブともに初の「ACL制覇」の頂きがうっすらと見え出した状況だ。気持ちのこもった緊迫した好ゲームが展開された。インテンシティの高い、魂のぶつかり合いが90分間続き、いつも見ているJリーグの試合とは気迫感、闘志、まったく違った。
ピッチから2列目の好座席だったので、あふれる臨場感がそう感じさせたのかもしれない。とにかく、Jリーグのレベルが、というか日本サッカーのレベルが「ここまで高まっているとは…」と実感させられた試合だった。
試合はヴィッセル神戸が3-1で勝ち、ラウンド8へ進んだ。イニエスタは見れなかったが、気持ち高ぶる好ゲームを見せてもらった。
個人的には、酒井高徳のキャプテンシーみたいな、仲間を鼓舞する闘志、戦う姿勢がカッコよかったなあー(実際の主将は山口蛍)。
だから、結果的にチケット代相当の満足感を得られたといってもよかったぐらいだ。
◇
そうしてACL観戦を終えた4日後のことだった。
Jリーグチケット運営事務局から1通のメールが届いた。件名には「AFCチャンピオンズリーグ 神戸vs横浜FM ご返金手続きに関するご案内」とあった。
これは! もしや!! すぐにピンときた。
メール文には、「割引クーポンにつきまして、ご案内のタイミングやご案内の内容に配慮が足りず、ご不快の念をお掛けいたしまして、誠に申し訳ございません」と謝罪の言葉がつづられていた。
そして、「発売日当日に定価で購入されている方に割引クーポン利用相当額のご返金をさせていただきます」とあった。
まあ、ふつうに考えればそうだよね。配慮が足りなかったよね。私同様に怒った人が他にも大勢いたということだろう。
ただ、よく分からなかったのが、「割引クーポン利用相当額のご返金」とあったのにもかかわらず、結局、全額が返金されたという幸運! あの好ゲームをタダで見られた。逆に感謝しかなかった。あざーっす!(実際は、発券の手数料110円とシステム利用料110円の計220円だけの負担)
とういうことで、ACLのヴィッセル神戸VS横浜F・マリノスの試合観戦の裏でこんなことがあったという話。
ちなみに、ヴィッセル神戸は翌週のラウンド8で、韓国の全北現代モータースに敗れて姿を消した。この試合は平日16時キックオフだったため仕事で行けなかったが、結局その試合にもイニエスタは出場しなかった。
“生イニエスタ”はいつ見られるのやら。ささやかれる引退のウワサ。まずいなあ…。
(了)