“道産子の誇り” 山瀬功治の現役生活24年目が始まった!

 元日本代表で41歳の道産子Jリーガー・山瀬功治(1981年9月22日生)の現役生活24年目のシーズンが始まった! 所属はレノファ山口FC(J2)だ。

 40歳を過ぎてもプロとしてJクラブから必要とされる選手ってホントにすごいと思う。同郷人として彼の存在は「道産子の誇り」! 私もまだサッカーを続けているシニア世代だが、40歳を過ぎてから感じる毎年の劣化はマジで切ないんですよ…。

 山瀬選手はサッカーのことだけを考えて24時間、365日を過ごすストイックなタイプ。食事を含めたコンディション面を支える奥さんの存在も有名だが、まさに“天性のサッカーバカ”。それだけに、大大大リスペクトしている。

 前所属の愛媛FCで2021年シーズンを終えた直後は現役引退の危機もあった。クラブのJ3降格が決まり、自身も契約満了となったためだ。

 でも、そこで声をかけたのがレノファ山口の名塚善寛監督。名塚氏は、山瀬選手が高校卒業後にプロの道をスタートさせたコンサドーレ札幌時代のチームメイトで、「力を貸してくれ」と頼んだという。

 日本代表を経験しているオーバー40の選手は、主力というより、どちらかというと若手選手の手本として選手目線で技術を伝える役割を期待されることが多い。コンサドーレ札幌の小野伸二の昨季のリーグ戦出場は1試合のみ。また、昨季で現役を引退した中村俊輔は6試合だった。

 しかし、山瀬功治の場合は違う。

 まぎれもなく、主力として監督の構想内にいる。昨季はリーグ戦42試合中、36試合に出場。そのうちスタメン出場は15試合。名塚監督が寄せる信頼は“ぶ厚”そうだ。

 また、注目すべきはゴール! 目下、「Jリーグ23年連続得点記録」を更新中であり(2022年シーズン終了時点)、ここ数年は毎年1得点を挙げ、記録を更新してきた。それが昨季はなんと「2点」をマーク! 予想以上の活躍で驚かせた。

 とくに、第2節ブラウブリッツ秋田戦(2022年2月27日)の先制ゴールは圧巻だった。ペナルティエリア内の狭い場所でパスが来ると、ワンタッチで前を向く絶妙なトラップ。フェイクをいれて相手DFのタイミングをずらし、左足を振り抜いた。41歳とは思えない身のこなし、キレがあった(「山瀬功治 ゴール 秋田」などで検索すると、クラブの公式動画が見られます!)。

 更新中の記録に関しては、実はトップリーダーではなく、元日本代表でジュビロ磐田所属の遠藤保仁が前を走っている(Jリーグ24年連続弾)。遠藤の背中をずっと追いかけてきたのだ。

 しかし、昨季ついに遠藤はプロ生活25年目で初のシーズン無得点となった…。24年連続弾で記録はストップ。だから、今季に山瀬選手が得点を挙げると、遠藤の記録に並ぶんです!

 2023年シーズンが始動した1月初旬。クラブの公式チャンネルには記録更新についてコメントする山瀬選手の動画があった。

 「記録はあくまで結果。記録のためにレノファの試合があるわけではない。まずは選手としてできること、チームのためにできることに取り組む。その結果として得点が取れたらうれしい」

 謙虚な姿勢がやっぱりカッコいいー。

 同チャンネルには、「山瀬功治選手すでにできあがっています。」と題したショート動画もアップされていた。1対1の練習で見せるキレキレの動きに「フィジカル強すぎ」のテロップが付いていた。この動画、期待感がハンパなかったなあー。

 今年もなまら期待してます!!

(一部、敬称略)


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by 北 コウタ
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