女子サッカーのACLが23年創設へ、背景に「広がる欧米との差」
思えば、イスラム教徒(ムスリム)の女性が頭髪を隠すために身につける「ヒジャブ」が認められたのも最近のことだ。
イスラム教の教えは「女性は美しい部分を隠せ」と命じている。そのため、ムスリム女性がスカーフのようなヒジャブをかぶるのは義務となっている。
2011年6月、ロンドン・オリンピック予選においてヒジャブを着用したイラン女子代表選手がFIFAの競技規定違反で棄権を余儀なくされた。その後、AFCなどの働きかけにより、FIFAは翌2012年に試合で使用できるヒジャブのデザイン、色、素材を決定。ヒジャブを着用しての試合の出場を認めた経緯がある。
近年、中東諸国では女性の権利向上の動きが活発になっている。コロナ禍で開幕は延期されたが、昨年2月にはサウジアラビアで女子サッカーリーグが発足した。
「中東諸国では『前向きな進展』がみられる。試合に出場する女性も増えている」。バイ氏らAFCはこうした各国の動きや変化を敏感にとらえながら準備を進めていくという。
女子ACLの詳細はいまだ検討中なため、その規模や大会方法などについては明かされていない。試験的な「AFC女子クラブ選手権」は、今年と来年に引き続き開催するという(昨年はコロナ禍のため未開催)。
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女子ACLが創設される2023年には、FIFA女子ワールドカップも開催される(オーストラリアとニュージーランドの共催)。9月のWEリーグ開幕を控え、向こう2、3年間の日本の女子サッカーの見通しは明るく、勢いを増していくのではないか。そんな予感がしている。
(了)
by 北 コウタ