塗り替えられたゲルト・ミュラーの記録。「4EVER GERD」-その栄光を振り返る
FCバイエルンの元監督で西ドイツ代表でともにプレーしたユップ・ハインケスは今年5月、ドイツ専門誌『Kicker』の投稿記事で次のように語っている。
「ゲルトは卓越していた。他の選手にはないタイミング、予測、得点感覚を持っていて、一般的なストライカーが行かない場所にいつもいたんだ。そして彼がどのようにゴールを決めたか? それは足で、頭で、尻を使い、立ったまま、倒れながら、または寝転んだりしながらゴールを決めたんだ。ゴールを背にした状態で、大きな尻とタイトな太ももを使って素早くターンする彼の俊敏性は驚異的だった。ゲルトは天才だよ」
レヴァンドフスキが49年ぶりに新記録を打ち立てたことで、いま再びミュラーのプレーにスポットが当てられている。FCバイエルンの公式チャンネルでは、2人の全40得点をまとめた映像を配信。それぞれのゴールの特徴を比較することができる。
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ミュラーの病状悪化が報じられた昨年、妻のウッシーさんはメディアに対しこう伝えた。「ゲルトはいま、静かに、そして安らかに過ごしている。そして、最期の眠りにつこうとしている」
レヴァンドフスキやドイツサッカーを愛する人々の思いは、闘病中のミュラーにきっと届いているはず。
4EVER GERD!
(了)
※〈追記〉
2021年8月15日、FCバイエルン・ミュンヘンはゲルト・ミュラー氏が、同日早朝に亡くなったことを発表した。75歳だった。
by KEGEN PRESS編集部